2020-06-06から1日間の記事一覧

「僕たちの時代」

石原慎太郎の幼少期懐古エッセイ。 その頃から戦争中にかけて天皇を神格化して言うことに子供心に猜疑というかある愚かしさを感じぬ訳にはいかなくなった。天皇に関する子供心にも滑稽というか愚かしくも見える事柄が多々ありすぎた。 当時の小学校のほとん…

「炎天街」

会社を辞めて無職になったおっさんの狂気。 いつもなら気にも留めない公園の前で足が止まった。住宅街のなかほどにある、ブランコが二台に大きさの違う三つの鉄棒、手洗い場と藤棚があるだけの、他にはなにもない質素で小さな公園だ。 私の注意を引いたのは…

「空から降る石、中からあく穴」

胃潰瘍で入院する作家の話。 低いですね 早いですね わたしに言っているのじゃない 採血しますね これはわたしに言っていた、声がわたしに当るからわかる …車椅子に乗せられ移動するまさにそのときで、このときまで気がついてもいない、看護師に、 マスクは…