ある土曜日

 相変わらず土曜日は昼間でゴロゴロ。洗濯物はめんどくさくて日曜日に後回し。欲しい本があったのを思い出したので本屋に行くかと思い立つ。

  沖縄で本屋と呼べるのはジュンク堂だけ。買った本↓ 

www.shinchosha.co.jp

 

 坂上秋成は「私のたしかな娘」を読んでから好きなんだけど、新作が早稲田文学に載ってるのは知らず、出版されて知るに至った。ハードカバーじゃないのがいいよね、読みやすくて。

 すばるを買うのは初めて。山崎ナオコーラと村田紗耶香が目当てで購入。

 新潮はまあ、だいたい毎月買ってる。

 石井游佳は『百年泥』以来読んでなくて、久しぶりに読みたいなと思ってた折りに、書棚で発見したから衝動買い。

 また、浪費してしまった。。。買った後は、毎度のごとく1階にあるカフェでのんびり読書。短編で取っつきやすいから、すばるから読み始めた。

 

 山崎ナオコーラの「笑顔と筋肉ロボット」。テクノロジーの発展で性別による差別はもちろん区別も解消されることで、男じゃないとできない、女じゃないとできない仕事なんてなくなった。

「だから『他の人にはできないことを補うことが仕事だ』っていう考えはもう古いのかもしれない。『誰にでもできることを、僕もやるんだ。それを仕事とするんだ』って考える時代になったんだ。もう、この世に生きている誰もかれもが、必要とはされていないんじゃないかな、って思った。」

 だったら、自分が好きなことを仕事にすればいいのだ。「筋肉ユートピア」の始まりである。

 

 村田紗耶香の「世界99」。誰もが複雑な自我を持っているはずである。画一的な人なんていなくて、みんな色んな素性を併せ持っている。この人と喋るときはこんな自分で、あの人と喋るときはこんな自分で接する。そんなことは誰でも無意識にやっているだろう。ただ、この小説の主人公は、幼少期からこのスイッチング(この小説では「分裂」と呼ばれる)を無意識にやりつつもメタ的な視点で客観視している。

 親にペットを飼ってあげると言われて、ホントは欲しくないのに、親が望む自分を演じる主人公。散歩中にペットが脱走しても、いなくなってしまえば良いと思いつつ、周りの人の潜在的な欲望(少女であればペットを必死に探してほしい)に合わせて、探し回る主人公。そんな描写がいちいち批判的でおもしろい。

 

 そういえば、レジの店員が研修中の人(♀)でガチガチに緊張してた。それもそのはず、熱血社員みたいな人(♀)が真横にいて、板持って張り付いてるんだもん。こっちも緊張するわで気分悪かった。セルフレジの時代にレジでそんな接客スキルいらんて。。。

 

  カフェでパスタを食べたんだけど、まだ何か食いたいな、豚骨ラーメンを久しぶりに食べたいなと思い立つ。近くに豚骨ラーメンのチェーン店(関東にもある)があるので丁度良い。

 はて、入店してもメニューもないし、注文を記入する紙もない。待っていると店員が紙をペっと持ってきた。QRコードがばばんと印刷されている紙。なんと、自分のスマホで読み取って注文しろということらしい。めんどくせーなと思いつつ(口に出てしまっていた)、今の時代これの方が好ましいんだろうなと納得。メニューに触れる必要もなく、店員に話しかける必要もなく、触るのは自分のスマホだけである。

 これはこれで良かったのだが、肝心のラーメンがおいしくなかった。。。豚骨ラーメンなのに味が薄いのである。そんなことある??沖縄には未だラーメン文化が根付いていないのである。果たして、ぼくが沖縄にいる間においしいラーメンを食べることはできるのであろうか。。。